令和3年9月 No.5
朝晩は涼しい風が感じられるようになり、過ごしやすくなりました。町のお店や食卓にも秋の味覚が少しずつ登場する機会も増えてきそうですね。まだまだ気温の高い日もあります。残暑に負けないように秋の味覚の栄養も摂りつつ楽しく食べて、元気な体をつくりましょう。
秋の味覚の紹介
くり
子どもたちが良く耳にする栗といえば「さるかに合戦」のお話に出てくる焼き栗ですね。それと童謡の「どんぐりころころ」。どんぐりは「栗の仲間」なのでしょうか?どんぐりは漢字で書くと「団栗」と書きます。どんぐりもくりも同じブナ科の樹木で、実は仲間なのです。どちらもはるか昔の縄文時代から食べられているとても歴史のある植物になります。
ただ、どんぐりはあくが強いので現代ではあまり食べられることがありません。秋になると「栗」は旬を迎えます。栄養価が高く、芋類よりも多くのエネルギーがとれ、渋皮には抗酸化作用のあるポリフェノールの一種、タンニンも多く含まれています。手軽に食べられるのは、ゆで栗がおすすめです。
なし
日本の梨には、2種類あります。「豊水」「幸水」などの果皮が褐色の赤なしと、「二十世紀」のような果皮が黄緑色の青なしです。
中でも幸水は、日本なしの40%を占める代表的な品種です。
なし特有のシャリシャリとした食感は、「ペントザン」や「リグニン」という難消化性食物繊維によるもので、消化されにくく、腸を刺激してぜん動運動を助けるため、便秘の予防に効果があります。
また、新陳代謝を高める「アスパラギン酸」も含まれているので、疲労回復やスタミナ増強効果が期待でき、体調を整えるのにおすすめです。
梨を選ぶときには、手に持った時に①張りがあり、➁皮に傷や色むらのない、③ずっしりとした重みのあるものが、みずみずしく美味しい梨です。
梨は、基本的に追熟しないので、食べごろの物を選びましょう。
季節と食のはなし
お彼岸にぼたもちやおはぎを食べる理由
そもそもお彼岸にぼたもちやおはぎを食べるようになったのはどのような理由によるのでしょうか。一説では古来から赤という色には災難が降りかからないようにする魔除けの効果があるとされていたことによります。
赤い小豆は五穀豊穣を象徴する米と組み合わせて祭事に用いられてきました。ぼたもちやおはぎ以外にも、小豆と米の組み合わせによる食べ物として赤飯があげられます。
また、農作業が始まる春のお彼岸にぼたもちを作り、収穫の時期に当たる秋のお彼岸におはぎを作ることで、神様に感謝する意味合いもあるのかもしれません。
今年のお彼岸の入りは、9月20日(月)で、明けは9月26日(日)です。
簡単おはぎの作り方
いつものうるち米・・・ごはんで作ります。
分量は2合のお米で子どもサイズ10個分です。
①お米をとぎ、水加減を少々多くして炊く。
➁炊けたごはんに砂糖大さじ1を混ぜ、10等分にする。
③調理用手袋かラップを手のひらに広げ、10等分にしたご飯を手の内で握る。
④ラップにあんこを大さじ2のせ、ラップを二つに折り、上から押して、薄く広げる。
⑤薄く広げたあんこの上に丸く握ったご飯をのせ、あんこでくるむ。
⑥きな粉をまぶして出来上がり!
1年で最も月が美しくみえる「中秋の名月」
「お月見」は、農作物の豊作祈願や収穫への感謝を表す行事です。米粉で作ったお団子を月に見立てお供えします。
この日は芋の収穫を祝う日「芋名月」とも言われ、里芋料理の「きぬかつぎ」もお供えする風習もあるようです。
ちなみに十五夜は年によって変わり、今年は9月21日(火)です。
【食卓のすすめ】
9月21日(火)、すずらん組さんと一緒に「お月見団子」を作ります。今回は食べるためのお団子ではなく、お供え用のお団子作りです。
お帰りの時間にすずらん組さんのお部屋の前にお供えしておきますのでぜひご覧ください。