令和3年7月・8月 No.4
これからの本格的な夏に備えて、しっかりと栄養と睡眠を摂り、体力をつけましょう。園庭で子どもたちの育てている野菜も続々と実ってきました。なでしこ組が収穫をして立派なきゅうりを2本給食室に届けてくれました。他の野菜も収穫の日が待ち遠しいです。
今が旬!夏野菜を食べよう!
夏野菜は基本的に水分やカリウムを豊富に含んでいるものが多く、夏バテや熱中症の予防、利尿作用によるむくみの解消に効果的です。ビタミンも豊富で紫外線から肌を守ったり、胃腸を整えたりする作用も期待できます。
また、夏野菜は育て方が比較的に簡単で管理しやすいものが多く、家庭菜園での栽培もできます。その中でもトマト、きゅうり、ピーマン、オクラ、ゴーヤが料理にも使いやすく人気があります。
なす…食物繊維が豊富で焼く、揚げる、煮るなど様々な調理方法で楽しめます。
ピーマン…ビタミンCを多く含み、風邪予防、疲労回復の効果が期待できます。
トマト…リコピン、ビタミンC、ビタミンE、カリウム、ミネラルなど栄養豊富です。抗酸化作用、疲労回復の効果があります。
きゅうり…体を冷やす効果がある。余分な水分を排出する利尿作用もあります。
給食の献立でも7月~8月にかけて沢山の夏野菜を使います。今日はどんな野菜が使われているでしょうか?献立表をご家庭で見て探してみてください。
野菜が不足するとどうなるの?
毎日の食生活で十分な量の野菜を摂取できていないと感じる人は多いのではないでしょうか。特に子どもは好き嫌いもあり、野菜をたくさん食べることが難しいと思います。野菜が不足するとどんな問題が起こるのでしょうか?
①腸内環境が悪化する
人間の大腸内には沢山の菌が生息しています。この菌の餌となるのが食物繊維です。野菜が不足すると食物繊維も不足しがちになるので、腸内環境の悪化につながりやすく、下痢や便秘の原因になります。
②肌が荒れやすくなる
野菜に多く含まれているビタミンや食物繊維は人の体内で作ることができません。ビタミンや食物繊維の不足は腸内環境の悪化を招きやすく、便秘になると老廃物が排出できずに蓄積され、肌の正常な代謝を阻害してしまいます。肌の健康を維持するために必要なビタミンC、ビタミンA、ビタミンB群が不足してしまうと肌荒れが起こりやすくなり、ニキビや湿疹、頭皮のかゆみやフケの原因にもなります。
③疲れやすくなる
野菜から摂取できるビタミンは代謝を良くしたり、エネルギーを生成するのに欠かせません。ビタミンが不足すると、エネルギーの元が体内にあっても十分に機能させることが難しくなります。そのためエネルギーが不足している状態になり、疲れやすくなってしまいます。
④免疫力の低下
人間の体内ではエネルギーを作る際に活性酸素が生み出されます。活性酸素は年齢を重ねると共に増えていきますが、他にも紫外線や喫煙、ストレスなど多くの原因で増えてしまいます。活性酸素は細胞を傷つけるため、老化やガンをはじめとしたさまざまな生活習慣病を引き起こす原因となってしまいます。野菜に含まれるビタミンには抗酸化作用があるため、体内の活性酸素を除去して細胞が酸化するのを防ぎ、免疫力を高めてくれるのです。また、ビタミンは血行を良くして身体の不調を修復する働きがあります。野菜に含まれているミネラルも、免疫細胞を作るために欠かすことができません。そのため、野菜が不足してしまうと免疫力が低下して風邪などをひきやすくなり、治りにくくなってしまいます。
⑤体臭の原因になる
体臭は年齢を重ねたからという理由だけで出るわけではありません。体臭がきつくなる原因のひとつに食生活があります。おならや汗、便、わきがなどの気になる臭いは、活性酸素が原因です。野菜が不足すると活性酸素が増えることによって体内の脂が酸化して、臭いを発生させる物質を増やしてしまいます。
子どもの野菜摂取目標(1日)
・1~2歳/180g
・3~5歳/240g
・成人/350g
どのくらいの量なのかよく分からないという方は野菜の量の目安は、生野菜なら両手1杯で約70g、温野菜なら片手1杯で約70gです。参考にしてみてください。毎日野菜を食べることは難しいかもしれませんが、普段どのくらい自分が野菜を食べているのか、どのくらい足りないのかを知り、食事を摂る際に意識するだけでも良いと思います。給食の献立で「夏野菜カレー」というものがありますが、いつものカレーライスに夏野菜を加えたメニューです。このようにいつもの献立に野菜を足してみる、夕食にサラダを一品増やしてみる、スープの中に野菜を入れてみる、など簡単なひと手間からぜひ挑戦してみてください。
【食卓のすすめ】
7~8月はすみれ組、なでしこ組、すずらん組にてとうもろこしの皮むきを予定しています。子どもたちがむいてくれたとうもろこしは、給食やおやつの際に「ゆでとうもろこし」として提供します。皮を一枚一枚むくのは力や根気が必要で、ひげもたくさん付いているので少し大変かもしれません。うまくできるでしょうか、とても楽しみです。